水晶圧電技術:WIM(Weigh In Motion)システムによる最適なソリューション

Benefits of quartz piezoelectric technology for Weigh In Motion (WIM) systems

力を測定する場合、最適な方法として水晶圧電式(PE)センサもしくは歪ゲージによる2つの技術が確立されています。例えば、フライス加工でØ 10mmのドリルにかかる力を測定した場合、2種類の測定方法で同じ結果が得られます。しかし、実際の経験から、水晶圧電式(PE)センサが歪ゲージよりもはるかに優れていることが証明されるアプリケーションがWIM(Weign In Motion)テクノロジーです。 では、WIMシステムに水晶圧電式(PE)センサが選ばれる理由は何でしょうか。

Shallow installation depth of quartz PE sensors in Kistler Weigh In Motion (WIM) system.

設置の深さ

WIMアプリケーション用の水晶圧電式(PE)センサは、歪ゲージ式に比べて設計がシンプルなため、小型でコンパクトです。これは高速道路の路面下に設置するための労力を軽減します。55mmの深さで道路舗装に設置できるため、通常、道路規制を最小限に抑えて1〜2日の作業で完了できます。一方、歪ゲージの寸法は、引張力を下げるためにサイズを大きくする必要があります。米国運輸省の「Weigh-In-Motion Pocket Guide」に次のように記載されています。「ひずみゲージストリップセンサの設置では、現在、舗装に3インチの深さの溝(= 76 mm)をつくり設置することを推奨しています。この設置要件により、舗装が薄い道路では歪ゲージストリップセンサの適用性が制限されます。」 また、キスラーは、新しいサービスであるStructural Road Analysis(SRA)も提供しており、お客様がWIMシステムの設置に最適な場所を特定して認定するのに役立ちます。詳細についてはこちらをご覧ください。

Quartz piezoelectric sensors in the Weigh In Motion (WIM) system from Kistler are durable and robust.

耐久性と堅牢性

水晶圧電式(PE)センサは、5年以上の標準寿命という実績があります。

キスラーWIMテクノロジーが43の州で運用されているアメリカでは、2003年に最初の水晶圧電式(PE)センサが設置されました。システムは現在も同じセンサで運用されています。 10年以上の寿命は珍しいことではないので、キスラーには圧電式(PE)センサがお客様に優れたコストパフォーマンスを提供する豊富な経験があります。 水晶圧電式(PE)センサは、過負荷保護も備えています。20%の過負荷に耐えることができ、場合によっては、50%の過負荷に短期間で対処することもできます。対照的に、歪ゲージで使用される金属(コンスタンタンなど)の降伏点/弾性限界は無限大に拡張することはできません。これは、疲労寿命が制限される理由の1つです。

The quartz PE technology in Weigh In Motion (WIM) systems from Kistler offers a wide measuring range.

広い測定範囲

キスラーWIM(Weigh In Motion)システムの水晶圧電式(PE)センサ技術の最もよく知られている利点は広い測定範囲です。

言い換えれば、水晶圧電式(PE)テクノロジーの一貫した感度は、WIMサイトを通過するトラック、車、さらには自転車でさえ、同じ精度で重量が測定および記録されることを意味します。多くの圧電材料は、高い弾性率を特徴としています。水晶圧電素子はほとんどたわみがなく、センサは非常に高い固有振動数と広い振幅範囲にわたる優れた直線性を有します。水晶圧電技術は、電磁界や放射にも影響されません。歪ゲージは、はるかに複雑な設計が実装されている場合にのみ、同等の測定範囲と性能を達成できます。そのため、このタイプのロードセルは重く、取り扱いが困難です。また、歪ゲージは重量計の最大端で良好に機能しますが、軽量の車両では効率が大幅に低下します。参照:Lineasセンサ データシート

Kistler Weigh In Motion (WIM) systems based on quartz PE technology are made in Switzerland.

完全に制御される生産プロセス

水晶圧電式(PE)測定技術のプロバイダーとして、スイス本社の製造プロセス全体を管理しています。コンタクトレンズと同じサイズの円盤状の水晶素子がセンサの全長に取り付けられており、キスラーは独自の製造技術で人口水晶を自社で製造しています。 高度な資格を持つ専門家が操作する最先端の生産設備により、製造不良を限りなく少なくすることに貢献しています。 最終検査では、気密性チェックとさまざまな機能テストが行われます。 センサの全長にわたって均一な感度が校正システムで検証されます。WIM(Weigh In Motion)用の50,000を超えるLineasセンサは、社内で製造されており、スイスのヴィンタートゥールにある当社の工場から出荷されています。 Lineasセンサを使用しているシステムは、精度、信頼性、寿命、および使いやすさに関するグローバルベンチマークを定期的に設定しています。センサの製造についての詳細は、こちらをご覧ください。

Kistler provides value-added service for its Weigh In Motion (WIM) systems worldwide.

グローバルサポートおよびサービス

キスラーは、水晶圧電(PE)技術をベースとしたWIMシステムの使用法と寿命を向上させるための様々なサービスを提供しています。 私たちの目標は、ユーザー様が安心して気楽にWIMシステムを設置し、長期間測定できるシステムの構築です。お客様自身で確実に設置できるように、システムの設置に最適な場所を決定するための支援、設置作業のトレーニング、さらに設置作業責任者への認定を行います。当社のサービスには、最高の精度を確保するための校正と最適化、および製品保証を強化するための最大5年間の保証延長も含まれます。50か国以上に設置されたQuartzPEセンサの実績は、政府または道路事業者によって承認されたシステムインテグレーターに対してあらゆる地域でのサポートを提供できることを証明しています。 キスラーは世界中の60か国以上に拠点を持ち、現場でのWIM(Weigh In Motion)設置サポートと追加サービスを提供できます。 詳細はWIMサービスをご覧ください。